離婚協議書公正証書に記載する年金分割

年金分割とは

熟年離婚が増加していますが、離婚後の年金の受給額に大きな開きがあり、高齢者の貧困問題がかつてはありました。この大きな開きを是正するためにできた制度が年金分割です。年金には国民全員が加入義務のある国民年金、一般サラリーマンが加入する厚生年金・公務員等が加入する共済年金、民間企業による企業年金があります。対象となるのは厚生年金や共済年金の報酬比例部分に限られます。また注意が必要なのは、あくまで婚姻期間分が対象です。例えば、夫が22歳から会社に勤め、厚生年金を60歳定年まで払い続けた場合、妻と結婚して離婚した期間が25年とすると、受取額は婚姻期間の25年となるのです。夫が厚生年金を払い続けた全ての期間とはなりませんのでご注意ください。

年金分割には

(1)合意分割制度(平成19年4月1日から実施)
離婚時に夫婦双方の合意によって、厚生年金または共済年金(標準報酬)を分割できる制度です。
但し、分割の割合は最大2分の1まで、分割対象は結婚期間に対応する部分だけです。
分割の割合は夫婦の話で決めますが、話がまとまらない場合は、家庭裁判所で決めることができます。
なお、年金分割の請求は、離婚成立から2年を経過すると行えませんので注意が必要です。

(2)3号分割制度(平成20年4月1日から実施)
専業主婦などの第3号被保険者が申請するだけで夫の厚生年金または共済年金(標準報酬)の2分の1を受け取ることができます。
夫婦の合意が必要なく、分割の割合が2分の1に固定されている事の他に、分割対象となる年金は、平成20年4月1日から離婚時までの結婚期間に対応する部分です。

熟年離婚の場合、この年金分割は今後の生活設計に大きな影響を与える問題ですので、事前に最寄りの年金事務所や社会保険労務士にご相談されることをお勧めします。

年金分割の作成例

第〇条   *甲が夫、乙が妻とする
甲と乙は、離婚時年金分割について標準報酬改定請求をすること及び請求すべき案文割合を0.5と定めるものとする。年金分割請求手続きは乙が行うものとし、甲はそれに速やかに協力するものとする。

*ご注意
作成例はあくまで一般的なものですので、ご利用になられても個別に解決するものではありません。またご利用されたことによる損害は、当相談室では一切の責任は負うことはできません。あらかじめご了承ください。

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